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食道がん

食道がんとは

食道がんとは食道がんは年間約2.6万人が罹患し、男性に多く見られます。
危険因子にはアルコールとたばこが含まれます。
食道がんは2つのタイプに分かれており、食道本来の粘膜である扁平上皮(へんぺいじょうひ)からできる扁平上皮癌と、円柱上皮(えんちゅうじょうひ)からできる腺癌(せんがん)があります。
また、食道壁の粘膜内に留まっているがんは「早期食道がん」と呼ばれていて、粘膜下層までに留まっているがんを「表在食道がん」、それより深い層まで広がっているがんは「進行食道がん」と言います。
早期に発見できれば内視鏡での治療が可能ですが、進行すると食道壁の奥へ広がっていき、周囲の臓器やリンパ節に浸潤し、肺や肝臓、骨、リンパ節などに転移します。
そのため、早期発見が重要です。

食道がんの症状チェック!
初期症状はほとんどない?

食道がんは初期症状が少ないがんです。
以下の症状がある場合、ある程度進行している可能性があります。
症状が気になる場合は早めにご相談ください。

  • ゲップが増えた
  • 喉の違和感、嗄声
  • 食べ物が喉につかえる
  • 食事時の胸の痛み
  • 熱いものが胸にしみる
  • 何もしていないのに体重が減少した
  • 背中の痛み

食道がんになると
どこが痛む?

がんが進行して食道の壁を越え、肺や背骨、大動脈などといった周囲に広がると、背中や胸の奥に痛みを感じるようになります。

食道がんになりやすい人

日本では男性に多く、60~70代が約70%を占めます。
以下のような人は食道がんのリスクが高くなります。

食道がんになりやすい人

  • 喫煙や飲酒の習慣がある
  • 飲酒で顔が赤くなる
  • 50歳以上
  • バレット食道や食道アカラシア、腐食性食道炎の診断を受けた
  • 頭頸部がんの既往がある

お酒を飲むと赤くなる人は
食道がんになりやすい?

お酒を飲むと赤くなる人は食道がんになりやすい?飲酒で顔が赤くなる人は、アルコールの分解がスムーズにいかず、アセトアルデヒドが蓄積しやすい体質です。
このアセトアルデヒドは発がん性物質です。

喫煙をするとさらに
食道がんのリスクが高まる

アセトアルデヒドを分解する能力が低い人は食道がんのリスクが高く、飲酒と喫煙を続けるとさらにリスクが高まります。

食道がんの原因はお酒?

食道がんは食道粘膜に生じる悪性腫瘍で、主に扁平上皮がんと腺がんに分かれます。
日本人の食道がんの90%を占める扁平上皮がんの主な原因は喫煙と飲酒とされています。

食道がんの検査方法

食道がんが疑われる場合、以下の検査を行います。

血液検査

がんの進行度を示す腫瘍マーカーを確認します。
ただし、がんが初期の場合は、検出が難しいです。

胃カメラ検査

内視鏡で食道、胃、十二指腸を観察し、疑わしい組織を採取します。

当院の胃カメラ検査について
詳しくはこちら

超音波内視鏡検査

胃カメラ検査と超音波検査を一体化した検査で、一般的には食道がんの診断後に食道の付近の臓器、リンパ節への転移を調べます。

CT検査

がんの位置や転移の有無を詳しく調べます。

MRI検査

リンパ節への転移や小さな転移を見つけることができます。

消化管造影検査

バリウムを飲んでレントゲン撮影をします。
現在では、胃カメラ検査が主流です。

食道がんの治療・手術

主に内視鏡による切除と外科手術が行われます。
早期の食道がんでは、内視鏡的切除が主な治療法です。
内視鏡切除であれば、外科手術と比較して体への負担が少なく、回復が早いです。
進行がんの場合は外科手術や化学放射線療法が行われます。

表在食道がん

内視鏡治療、外科手術、化学放射線療法があります。
リンパ節転移のリスクが十分に低い場合は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が行われます。

進行食道がん

手術が可能な場合は外科手術が行われ、手術前後に化学療法を併用することもあります。
手術が困難な場合は化学放射線療法や放射線治療のみが行われます。
食道がんは早期発見ができれば、内視鏡治療で体への負担の少なく完治できる病気です。
早期発見・早期治療のために、定期的に検査を受けましょう。