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腸管型ベーチェット病

腸管型ベーチェット病とは?

腸管ベーチェット病│てんのうじ消化器・IBDクリニック│天王寺駅から徒歩4分腸管型ベーチェット病は、全身性の炎症性疾患であるベーチェット病の一種で、身体の免疫バランスの異常が原因で発症します。症状が長期間にわたり現れたり消えたりを繰り返すのが特徴です。
最も一般的な症状は口腔潰瘍ですが、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状なども見られ、患者さまごとに症状の組み合わせが大きく異なります。一定の基準を満たす患者には、国から医療費助成が受けられる指定難病に指定されています。

腸管型ベーチェット病の
初期症状は口内炎?

口腔潰瘍
(口腔粘膜のアフタ性潰瘍)

患者様のほとんど全ての方に現れる症状で、口唇や頬粘膜、口蓋粘膜、舌、歯肉、咽頭、扁桃に円形の潰瘍、いわゆる口内炎ができます。
痛みを伴い、1週間〜10日ほどで治癒しますが、繰り返し発生することも特徴です。

眼の症状

主症状の一つで、発作のように突然起こり、目の充血や痛み、視力や視野の異常が見られます。
これらの原因は眼の『ぶどう膜』に起こる炎症によるものです。
再発を繰り返すと、ぶどう膜とその周りの組織が傷つくことで、視力が徐々に低下し最悪の場合は失明に至ることもあります。
合併症として緑内障や白内障を生じることもあります。

皮膚の症状

足首から下腿にかけて赤く腫れた発疹である『結節性紅斑』や、顔、頸、胸などに『毛嚢炎様皮疹(ニキビに似た皮疹)』が見られます。
皮下の静脈に沿った痛みが出現する『血栓性静脈炎』を起こすこともあります。

外陰部症状

性器周辺に痛みのある潰瘍が生じ、1~2週間で治癒しますが、再発を繰り返します。
男性では亀頭や陰嚢、陰茎に、女性では膣粘膜や大小陰唇に出現します。

腸管型ベーチェットの病理
(原因)

腸管型ベーチェット病の原因は詳細不明ですが、複数の遺伝子異常が関与していると考えられています。

ベーチェット病の診断基準

厚生労働省が定めた診断基準に基づいて、症状の組み合わせが条件を満たしている場合にベーチェット病と診断されます。
主な症状は口腔粘膜のアフタ性潰瘍、皮膚の症状、眼の症状、外陰部の症状の4つで、
副症状には血管病変、消化器病変、中枢神経病変などがあります。これらの組み合わせを考慮して診断が行われます。

完全型ベーチェット病

4つの主症状のすべてが出現している状態です。

不完全型ベーチェット病

以下のいずれかの場合、「不全型ベーチェット病」と診断されます。

  • 主症状が3つ出現している場合
  • 主症状が2つと副症状が2つ出現している場合
  • 眼の症状と主症状1つが出現している場合
  • 副症状が2つ出現している場合

腸管型ベーチェット病は治る?治療法

現段階では、腸管型ベーチェット病の完治は難しく、下記などを行い、病状をコントロールすることが重要です。

食事療法 活動期には低脂肪・低残渣の食事療法や中心静脈栄養を併用した絶食保存的治療が推奨されます。
薬物療法 5-アミノサリチル酸製剤、副腎皮質ステロイド、チオプリン製剤が用いられます。
難治症例や重症例には、抗TNFα受容体拮抗薬やカルシニュリン阻害剤といった免疫抑制剤の使用も考慮されます。

 

ベーチェット病に
関するよくある質問

ベーチェット病は人から人にうつることはありますか?

ベーチェット病は感染症ではないため、他人にうつることはありません。
遺伝的な要因と環境要因が発症に関与しているとされています。

ベーチェット病になると身体が疲れやすくなりますか?

症状によっては身体が疲れやすくなる倦怠感が出現することもあります。多くの患者様は、痛みによりQOLが低下します。
また、関節炎による症状である、痛みや倦怠感、身体機能の低下によりQOLが低下するとも言われています。

ベーチェット病の原因はストレスですか?

ストレスや疲労、冷えなどが症状の発症に関与することがあります。
そのため、規則正しい生活やストレスを軽減するように努めることが重要です。